紹介記事 : 日刊工業新聞 2003年2月14日紹介

宇宙開発関連部品 共同供給体制構築へ 異グ連、支援プロ設立 技術ある200社を結集 来月末に組織化
 神奈川県内の企業・団体などで構成する神奈川県異業種グループ連絡会議(異グ連、横浜市中区、南出健一議長、045・633・5192)は、国産の部品調達が困難になっている宇宙開発関連部品の共同供給体制の構築を目指す「航空・宇宙開発関連部品調達支援プロジェクト」を立ち上げた。共同供給により負担を軽減するとともに、生産撤退が続く同分野の開拓によって、新たなビジネスチャンスにつなげるのが狙い。東京都大田区の産業支援NPO法人、大田ビジネス創造協議会(OBK、磯収二会長)と連携し、広域ネットワークに広げていく。2月初旬から技術力のある企業を対象に、技術レベルでの聞き取り調査を始め、3月末に組織化を目指す。
 航空・宇宙開発関連部品調達支援プロジェクトでは、京浜臨海地域の技術力のある企業200社程度で組織化を予定。説明会などを開催し、現状についての共通理解を深めていき、将来的には共同出資会社や協同組合・企業組合などネットワークを活用した生産体制を築きあげ、部品加工からアセンブリーまでの一貫受注に対応する。
 宇宙開発関連部品は1.極めて少量で採算性が低い2.生産設備の更新が早い3.生産技術の進歩に追いつけない-などの理由で、国内では大手企業も含めて部品供給からの撤退が相次いでいる。
 異グ連では事業分野ごとに、約80のプロジェクトが進行中。食品や環境などの分野でプロジェクトから法人化した実績がある。今回のプロジェクト立ち上げもその一貫。