紹介記事 : 朝日新聞大阪版 2003年8月29日紹介

地元技術者ら結集
 東大阪市と並ぶものづくりの街、東京都大田区で、中小企業が技術を持ち寄り、水上飛行機を開発するプロジェクトが動き出した。航空機産業の地場産業化で「脱」下請けを狙う。3年後の実用機完成を目指して全国の中小企業にも参加を募り「東大阪の人工衛星開発に負けるな」と燃える。
 母体になるのは、大田区の中小企業などでつくるNPOの大田ビジネス創造協議会(0BK、磯収二理事長)。
 水上飛行機の製造は「隙間産業」で業界も未成熟。しかし、離島への乗り入れや災害救助、レジャーにも利用できる。OBKのメンバーに戦後国産初の旅客機YS11開発に参加した技術者がいることもあり、目をつけた。
 東大大学院工学系研究科の鈴木真二教授(航空宇宙工学)や都立航空工業高専などの専門家の協力を得る。
 1年後をめどに遠隔操作の小型無人機をつくって観測用に販売。さらに、2-4人乗りの機体を完成させ、国内外で売る計画だ。ロコミで計画を知った東大阪市の複数の社は「市場が見込めれば、参入を検討したい」と話す。